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侵襲性歯周炎って?

通常の歯周炎は、歯周病からさらに症状が進行し悪化してしまった状態ですが、侵襲性歯周炎というのは別名”若年性歯周炎”とも呼ばれており、その名の通り若い人がかかる歯周病のことです。
通常、歯周病が発症するのは30代半ば頃からで、それから少しずつ症状が進行していくことが多いです。

ですが侵襲性歯周炎の場合、まだ若いうちから発症するのが一番の特徴です。
侵襲性歯周炎の特徴としては他に、通常の歯周病よりも進行が早く急速に悪くなりやすいことや、前歯や第一大臼歯という限定的な場所に発症することがあること、それから家族間で同じような症状にかかっている人がいやすいことがあげられます。

ちなみに限定的な場所に発症することを、限局型侵襲性歯周炎と言います。

また、侵襲性歯周炎は通常の歯周病と比べて一般的な歯周病の治療ではなかなか治りにくいという一面があります。
通常の歯周病の場合、歯の表面に付着した歯石やプラークを機械で取り除くスケーリングや、スケーリング後に行うルートプレーニング(歯根、表面の汚染されたセメント質などを取り除き、歯根面を硬く滑沢にすること)などを行ったり、抗生物質などを用いて治療していきます。

ですが侵襲性歯周炎の場合、通常の歯周病ではあまり使用しないような抗生物質や抗菌剤を使用しなければ治らないことも多く、メトロニダゾールやアモキシシリンといった薬剤を投与し、通常の歯周病で行われるスケーリングなどの処置も同時に行っていきます。
メトロニダゾールなどの薬剤は体に対して少々副作用が強く、ほとんどの場合お腹を下すといった症状が出るため、併用して整腸剤も服用していくことになります。

上記のように副作用がある薬剤のため、通常の歯周病ではあまり使用されない薬物だけあって、通常の歯科医院ではあまり処方されることはありません。

しかし前述した通り、侵襲性歯周炎は通常の歯周病よりも治りにくいため、必ずではありませんが、メトロニダゾールなどの薬剤を使用しなければ治らない場合もあります。
侵襲性歯周炎では?と思い当たる人は通常の歯科医院ではなく、歯周病治療に力を入れた学会などを受診してみることをおススメします。