子どものころに学校で行う歯科検診などで、
歯医者の先生が口の中を見て「C1、C0」なんて言っているのを聞いたことはありませんか?
小さなころから歯医者に通っている子供や大人ならわかるかもしれませんが、
聞いたことはあっても意味まで知っている方は少ないのではないでしょうか。
健診時に歯医者がいう「C」というのは「カリエス」の頭文字で、虫歯の事を指します。
カリエスは0から4まで段階があり、数字が大きくなるほど虫歯が進行している状態になります。
なので、もし健診で「C」が付いていたら、
それは症状の度合いは違えど虫歯になっているという合図なのです。
それでは、虫歯の段階別の進行度はどのくらいかと言いますと、
まず「C0」が一番”軽い”状態です。
C0の時には歯の表面が少し溶けている状態で、
少々歯の色が白っぽく変わっている、と言う程度の見つかりにくい状態です。
この状態なら歯磨きの仕方やフッ素などを使用すれば元の健康な歯に戻す事ができます。
次にC1の状態ですが、これは歯のエナメル質が溶かされ始めている状態です。
歯が少々茶色に染まっている程度の症状しか見えないため、患者さんが発見することは難しいです。
C2の状態になると、症状がとてもわかりやすくなります。
この状態はエナメル質の下の”象牙質”と言う部分にまで虫歯が進行しており、
水が沁みたり、痛みが走ることもあるので患者さんにもわかりやすいです。
この状態になると虫歯部分が黒くなり穴が開くため、
視覚からも虫歯であることがわかりやすくなります。
次のC3ですが、これは神経にまで虫歯が達している状態で、
早めに治療をしないと危険な状態です。
C2よりも強い痛みがあり、放っておくとそのうち歯の神経が死んでしまいます。
そして最後にC4ですが、
この状態になると、虫歯が進行しすぎて歯がほとんどなくなっていることもあります。
そして歯の痛みだけではなく、膿が出たり歯茎やリンパ腺にまで影響を及ぼしてしまいます。
健診ではC1、C2辺りまでの判断しかしませんが、
詳しく調べた結果C3だったということもあります。
虫歯の進行状態は歯科医院で詳しく調べないとわからないことが多いですから、
学校などの検診の他にも、定期的に歯科医院に通うことをおススメします。